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CODE-V 11.2 日本語版

【2024,10月】 CODE V では、主に以下の機能追加/強化、および修正を行いました。 最適化の収束を速めるステップ最適化機能 新しい2D、3Dチャート出力機能(ERF、BSP、PSF、MTF、ユーザー定義チャート) ユーザビリティの改良(AUT、BSP、PSF、MTF) 新規解析オプションの追加(色収差、像面への光線入射角度、周辺光量比) 最適化の収束を速めるステップ最適化機能 CODE V では、ステップ最適化機能が追加されました。
製品 CODE-V バージョン 11.2
言語 日本語版 分類 光学ソフト

CODE V, 光学設計・シミュレーション解析

CODE Vとは、光学設計評価およびエンジニアリング用プログラムです。

光学系の構想から設計、製造における公差解析、コスト解析、製造、およびアライメントにいたるまで、開発の全ての段階で技術者をサポートします。

CODE V

CODE V とは?

CODE V は強力な自動設計機能を有する本格的な光学設計評価プログラムです。

CODE V は強力な自動設計機能を有する本格的な光学設計評価プログラムです。

CODE Vは、光学系の設計や評価などを行うための、Synopsys社製のプログラムです。光学系の設計や各種の光学計算において必要とされる、あらゆる機能を搭載しているツールです。光学系の構想から設計、製造における公差解析、コスト解析、製造時の調整機構検討にいたるまで、開発の全ての段階で光学技術者をサ ポートします。

幾何光学、波動光学的な性能評価だけでなく、公差解析、環境変化解析、パーシャルコヒーレント解析、ファイバー結合効率解析などをサポートしています。さらにユーザー定義プログラムやマクロプログラムによる非常に高い拡張性を持っています。

カメラレンズ系や投影レンズ、スキャン光学系だけでなく、HUD・HMDなどの虚像を形成する光学系、光通信用光学系分野、オプティカルMEMS分野でのDMD(デジタル・ミラーデバイス)を使用した光スイッチなど様々な分野の光学設計で利用されています。

 

CODE V 適用アプリケーション

結像レンズ光学系

結像レンズ光学系

古典的なダブルガウスレンズやトリプレットレンズ、テレフォトレンズなどにとどまらず、魚眼レンズ、一眼レフカメラやコンパクトカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラなどあらゆる結像光学系の設計が可能です。

 

CODE V ズーム光学系

ズーム光学系

ズームレンズは、カメラやビデオなどに広く使用されています。メーカーは低価格で、品質良く、倍率範囲を広くすることが求められます。しかし、その設計は容易でなく、様々な矛盾する条件を満たす必要があります。

CODE V は、ズーム光学系を設計する上でもかなり強力なツールとなるでしょう。

 

CODE V DOE光学系

DOE光学系

CODE V では簡単にDOE光学系を設計することができます。

レンズ構成だけでは補正の難しい光学系の場合、回折素子を使用することで像質を向上させることができます。

 

CODE V HMD, HUD

HMD, HUD

ヘッドマウントディスプレイやヘッドアップディスプレイを設計することも可能です。

これらは映像やバーチャルリアリティ、自動車分野で注目を集めています。

 

CODE V 偏心光学系

偏心光学系

反射型望遠鏡の場合、共軸で作成すると中心部分が遮蔽されます。光学系を偏心させることで、全ての光を集めることができます。

 

CODE V スキャン光学系

スキャン光学系

Fθレンズと折り曲げ反射鏡で構成されているスキャン光学系です。

 

CODE V ピックアップ光学系

ピックアップ光学系

回折光学素子をレンズ面に定義して、異なる回折次数に対する焦点位置の変化をモデル化したDVDとCDの共有ピックアップ光学系です。

 

CODE V 分光器

分光器

3波長を出力した光路図です。

CODE V では、分光器や広い波長域を網羅するカメラレンズ、放射計(radiometer)など、様々な光学機器を設計することができます。

 

CODE V 望遠鏡光学系

望遠鏡光学系

開発元Synopsys Optical Solution Group(旧ORA)は世界的に有名なハッブル望遠鏡の収差補正プロジェクトに携わりました。

このような実績があるようにCODE Vでは既に設計した光学系を補正することができます。

また、LightToolsと組み合わせることで機構部分の設計、迷光解析も行えます。

 

CODE V Photonics光学系(光通信関連)

Photonics光学系(光通信関連)

CODE V は幾何光学だけでなく、光を波として扱う「波動光学」の計算ができます。

そのため、光通信の分野でも様々な光学デバイス設計・解析・評価に利用されています。

 

CODE V 特長

CODE Vには非常に高度な機能が多く実装されています。

ここでは特に高速で精度の高い公差解析機能について紹介します。

公差解析は量産用の光学系全てに必要となる複雑な双方向の解析です。「製造、組み立て時にどのレンズパラメータが最も敏感なのか」、「どのコンペンセータ(補正機構、調整部材)が製造、組み立て時に有効なのか」、「組み立て後の光学系において、指定された性能を満たす製品の割合はどの程度なのか」を公差解析によって評価します。公差解析により製造、組み立て公差量やコンペンセータを設定し最適な光学系の配置方法の決定できます。

コンペンセーションの影響を考慮して、”個々の公差の感度” と ”全公差を含む製造時の光学系の性能” を正確に予測することでコストの削減が可能となります。

CODE Vの高速な公差解析機能は光学系設計のより早い段階、つまり最適化の段階で公差を評価でき、公差の緩い設計が後戻りなく行えます。これにより、光学系の製造、組み立て、マウントで発生するコストだけでなく、設計時間、生産用のツールの開発、組み立て/配置手順の設定などで発生するコストも削減できます。

設計プロセスの比較
設計スケジュールの比較
CODE Vを使うことによって

CODE V 機能一覧

CODE Vには非常に高度な機能が多く実装されています。

CODE Vには様々な機能が実装されています。各機能は必要最小限の入力であらゆる問題を精度よく解析できるようにデフォルト設定が適切に調整されています。これにより設計・開発の時間短縮を実現し、いち早く市場に製品を投入できるのです。もちろんパラメータを細かく調整して各機能を実行することもできます。

ここではCODE Vに実装されている機能の一覧について紹介します。

モデリング
  • スプレッドシートデータ入力
  • コマンド入力
  • マクロ言語
  • 近軸解
  • ズームレンズ
  • 偏心とティルト
  • ガラスカタログ
  • IR/UV 材質
  • 特殊面(非球面、トロイド、Qtype非球面、回折格子、HOE、「ブラックボックス」モジュール、ユーザー定義、ノンシーケンシャルなど)
  • 屈折率分布型材質
  • アレイエレメント
  • 全レンズデータ(光学、メカニカル、公差、コーティング)
設計機能
  • 光線追跡/波面ベースの評価関数
  • MTF最適化
  • ユーザー定義最適化
  • コンストレインツの完全なコントロール
  • ユーザー定義コンストレインツ
  • グローバルシンセシス
  • 原器合わせ
  • ズームレンズ用カム設計
  • 多層膜設計
  • GlassExpert(※1)
  • AsphereExpert(※2)
  • ステップ最適化
  • 誤差感度低減最適化
診断機能
  • 近軸光線追跡
  • 実光線追跡
  • 収差プロット
  • ガウシアンビーム追跡
  • 3次収差
  • 高次収差
  • 偏光解析
  • 非点収差
  • ディストーション
  • 瞳マップ
  • フィールドマップ
  • 両眼視野解析プロット
  • キャッツアイプロット
  • 周辺光量比
評価機能
  • PSFとLSF
  • MTF(波動光学、幾何光学 vs. フォーカスまたは空間周波数)
  • スポットダイアグラム
  • RMS 波面収差
  • エンサークルドエネルギー
  • パーシャルコヒーレンス
  • 視差解析
  • 透過率
  • ナルシサス解析
  • ゴースト像
  • 照明解析
  • FFTビーム伝搬
  • ビームシンセシス伝搬(※3)
製造とその他の機能
  • 公差解析(MTF/RMS、ディストーション、主要な収差)
  • レンズの描画(設計者用、エレメント、構成部品、3D描画、ソリッドモデル)
  • フットプリント
  • コスト解析
  • 重量解析
  • 製造システムのアライメント解析
  • 環境解析
  • スペクトル解析
  • インターフェース
             ⇔干渉計(INTデータ)
             ⇒CAD/CAM(IGES経由)
             ⇒LightTools
             ⇔RSoft(復素振幅データ)
  • 2次元像シミュレーション

CODE V 補足説明

※1:硝子の最良の組み合わせを探るGlassExpert

※2:非球面として最適な面の検討で使用できるAsphereExpert

※3:非常に高精度かつ容易に使用可能な、回折ビーム伝搬計算BSP

CODE V 動作環境

CODE Vの動作環境をご紹介いたします。

対応CPU                     拡張命令SSE2をサポートしているIntel社、AMD社のCPUに対応しています。
CODE Vの最適化とBSP(ビームシンセシス伝播)は、複数のCPUコアを持つPCでの、並列処理に対応しています。
Intel Itanium は対応していません。
  • 拡張命令SSE2をサポートしているCPUの例
    Intel : Xeon、Core シリーズ、Atom、Pentium 4
    AMD   : Opteron、 Phenom、Athlonシリーズ
CPU数 最適化、BSP(ビームシンセシス伝播)機能は最大16個のCPU(コア)の並列計算に対応しています。ハイパースレッディングも使用可能ですが、計算速度は速くなりません。その他の機能は1コアで計算されます。
OS                     最新のサービスパックを適用した Microsoft Windows XP、Windows 7 に
対応しています。
64bit OS上では32bitアプリケーションとして動作します。そのため、使用できるメモリ量は4GBに拡張されます。自動設計等の並列計算を行う場合、64bit OSの使用を推奨します。
CODE V 10.6より新しいバージョンではWindows XPへのインストールに対応しません。
メモリ                     2GB以上が必須です。3GB以上を推奨します。
8コア以上で並列計算を行う場合、4GB以上を推奨します。
  • 現在、自動設計とBSP(ビームシンセシス伝播)が並列処理に対応しています。
    4GBメモリを利用するには64bit OSが必要です。
ディスプレイ 解像度1280×1024ピクセル以上、画面サイズ 19インチ以上を推奨します。
USBポート ライセンス管理キー(ドングル)を挿入するためのUSBポートが必要です。
補足 CODE Vのユーザー定義機能(ユーザー定義面、ユーザー定義GRIN材質、ユーザー定義サブルーチン等)を利用する場合、 Microsoft Visual C++ コンパイラ ver. 8.0以上 (32bit)、Intel Fortran 9.1 以上 (32bit)が必要です。

※ ここに掲載されていない環境や特殊な環境では動作が正式保障されておりません。
何か不具合が発生した場合、その不具合を解決できない可能性があります。