リバースエンジニアリングの基礎としてまずスキャンデータを基にワイヤフレームモデルを作成し、それからサーフェスモデルを作ります。
TebisのVersion 4.0 Release 8で、より高度に自動化されたサーフェスモデルをより快適に作成できます。
サーフェスモデルの基となったスキャンデータを参照したい場合は、新機能の「BRep/Top/Approx」をご使用下さい。
ワイヤフレームモデルを参照したい場合は「BRep/Top/Fill」が使用できます。
ワイヤフレームモデルを選択すると、続いてサーフェスがバックグラウンドで自動的に算出されます。
新しい機能の「コンパクト表示」を選択し、全てのサーフェスを一色でプレビュー表示させることもできます。こうして一目でサーフェス品質を確認することができます。色は予め指定することができます。
設計されたデザインカーブをリバースエンジニアリングの際に変更させたくない場合は、「エッジ設定」機能を使用してカーブを固定させることができます。
ワイヤーフレームからサーフェスモデルへ
新しいReleaseでは、ユニットライブラリーに機械部品として保存されている可変式のドリルブッシュおよびドリルブッシュホルダーを使用することができるようになりました。
最新型の深穴加工機のあらゆるコンポーネントを全てバーチャルモデルとしてシステムに取り込むことが可能です。
なので、NCジョブ機能の「MDeep2」を使用し、5面深穴加工向けのNCプログラムを制約なく高度に自動で作成することができます。
統合されたシミュレーションにより、NCデータの出力前に安全な干渉回避が保証されます。
ドリルブッシュおよびドリルブッシュホルダーの移動量やツール交換もバーチャルのCAM環境で正確にシミュレートされます。
例えばインターフェースを介してフィーチャーが取り込まれていたり、または部品を以前にスキャンしたことがあるなどの理由で、フィーチャーが既に部品と結びついている場合は、スキャンの段階でそれが認識されるため、新たに付け加える必要がありません。
更に非常に快適なのは、新しい「自動判定」機能です: 部品は中断されることなく完全にスキャンされ、明らかに相応しいフィーチャーは自動で設置されます。一つの加工作業に対して複数のフィーチャーが適応し得る場合は、スキャンが終了した後で該当する領域を操作し、一番相応しいと思われるフィーチャーを選択することができます。
このプロセスについてはビデオをご覧ください
旋盤加工向けのプロファイル輪郭は、進化した「プロファイル」機能を使って完全に正確に3Dの製品輪郭から生成することができます。円もそのままに再現されます。プロファイル輪郭を設計処理せずとも、その後の素材までより正確になります。
突き加工向けの「NC2ax/MCont」機能の新しいサブストラテジーで、カーブおよび輪郭を非常に効率的に加工できます。
加工機上での作業時間は大幅に減少します。
更にこの方法だと被削材に非常に優しいです。軸方向に沿った加工で、加工機のスピンドルの負担も軽くなります。
側面加工と突き加工は簡単に組み合わせることができるため、それぞれのストラテジーの長所を利用することができます。
隅部加工向けの「NC3ax/RFill」機能は、インデックスされた傾斜軸の算出による、干渉回避のための非常に快適な新しいストラテジーです: この機能は、同一の傾斜軸で干渉を回避して加工できる領域を自動で認識して組み合わせます。
加工に相応しい傾斜軸も同様に算出されます。
干渉を回避した加工ができない領域は無効化され、後に続く過程で選択できるようになっています。
もちろん完全に柔軟に対応可能で、要望に応じて加工領域を手動で分割することもできます。
つまり、インデックスされた干渉回避により加工時間は短縮され、表面品質は向上します。
当機能は例えば、動力学的に同時5軸加工を実行するのが困難な多軸加工機を使用したい場合などに活躍します。
動画:自動および手動分割により領域をインデックス付けした機械加工
同時5軸加工干渉回避の機能が包括的に改良されました。
干渉回避機能の「3zu5Achs」を使って算出されたNCジョブで、ある領域において干渉が回避されない場合は、該当する領域が自動で無効化されます。
図の左側: 全ての領域が算出され、干渉がチェックされます。
図の右側: 3軸、あるいは同時5軸干渉回避機能を使って干渉を回避した加工が可能な領域が加工されます。干渉が回避できない領域は、後に続くジョブで加工されます。
更に、工具の旋回動作が最適化されています。3軸加工で実際に干渉が生じるであろう場合に初めて、同時5軸加工で工具の干渉が回避されます。
同時5軸干渉回避に関するすべてのニュース
「NC5ax/MBurring」機能により、同一の平面上に存在しないエッジでも、テーパーカッターを使用して自動で同時多軸のバリ取りができるようになりました。
更にダウンカット、アップカット、あるいはジグザグの加工の中から選択できます。また、シャープエッジとコーナーの加工も最適化されています。
機械オペレーターにとってのハイライトは、拡張されたNCデータ出力です。「NC2AX/Mill/MPlan」機能のオプションボタン「同一平面」が有効化されると、Zピッチ、全体深さあるいは出力座標をNCデータ出力の後でオペレーターが手動で編集できるようになり、接触深さと工具の位置に合わせられるようになります。
もちろんプロセスの安全性の観点から、この機能は限定的に使用できるようになっています。
NCプログラムを編集できる機能は、特に部品製造において素材特性や残し代が明確でない場合にその効果を発揮します。
「NC3ax/RPlan」機能を用いて、加工平面間をどの送り速度で螺旋状に移動していくのかを選択できます。
この「再粗加工モード」で粗加工のスピードがアップし、ツールの耐用年数も長くなります。この特別な粗加工の際に、要望に応じて接続ルートの長さを制限することができます。
ワンクリックで簡単にツールアセンブリの有効長を算出することができます。刃の直径を、工具軸に沿った方向に引き伸ばします。
コントロールカーブとシャンク形状の交点が有効長を決定します。
様々な干渉によりシミュレーションを中断されることなく、加工作業を完全にシミュレートしたいと思いませんか? でしたら完全チェック済みのNCプログラムの干渉を、リスト上で予め受け入れてしまえばいいのです。
受け入れた干渉はシミュレーションの際に干渉としてみなされなくなります。
もちろんシミュレーションの最中でも快適に干渉リストに戻り、新しく見つけた干渉を受け入れることができます。こうして常に全体を把握することができます。
こちらの動画で、干渉を受け入れながらシミュレートする流れをご確認下さい。
マルチセットアップを用いた製品加工の、CNCシミュレーターを使用した干渉チェックの際に、隣接した素材まで完全に考慮されるようになりました。
ジョブ管理のコメント内の図を、ドラッグアンドドロップで快適に整理することができます。そのままの順所がNCドキュメントに引き継がれます。
逃し半径のためのフィレットおよび角度を直接NCプログラミングで規定することができます。
こうして、逃し半径の処理をした立て治具、ベース治具そしてリブに鋭い角ができるのを確実に回避することが可能になります。
これには2つの大きな利点があります: まずはより統一された機械の動きにより、治具全体をより迅速に製造することができるようになります。
そして更に機械オペレーターが怪我する心配なく、迅速で簡単に残った破片を取り除くことができます。
要求に応じてパラメーターを個別に最適化できます。
例えばレーザー加工の際は、小さな半径で平らな角度の方が優れた結果をもたらします。
それに対してプラスチックをトリム加工する場合、カッターは広い場所を必要とします: 大きな半径と急な角度の方が適しているのです。