CATIAの3D形状の作成方法
CATIAはハイエンドCADに分類されますが、基本的な形状の作成ミッドレンジCADなどと大きくは変わりません。具体的なモデリング方法とはどんなものか詳しくみていきましょう。
原点と軸を定義
部品データの新規作成時に自動生成されています。XYZの3方向を基準としてXY平面、YZ平面、ZX平面があります。
平面を定義
立体の基準となる平面を1箇所選び、直線や曲線機能などを使って立体の元となるスケッチ形状を平面上に描きます。
立体を作成
平面に描いたスケッチを元に一定の軸方向に押し出し厚みを定義します。その後立体を削り取ったり厚みをつけたりなど加工を加えながら部品となる形状を作成します。
CATIAではワークベンチを使い分ける
ワークベンチとは、Microsoft製品におけるWordやExcel、PowerPointのように目的に応じて使いわけをする機能群です。
3Dの部品を作る際、CATIAでは「パート・デザイン」というワークベンチを使うことが多いです。また自由曲面(サーフェス)を作成する際には「ジェネレーティブ・シェイプ・デザイン」、板金部品を作成する際に「シートメタル・デザイン」などそれぞれの形状を作成するのに特化した機能群である「ワークベンチ」を組み合わせて作成します。
なお、作図に関しては、「ジェネレーティブ・ドラフティング」など作図専用のワークベンチがあります。
CATIAでは、デザイン面作成、電気設計、ナレッジエンジニアリング、解析、生産加工関連など、それぞれの分野別に特化した複数のワークベンチがあります。
機械設計にかかわる基本的な形状を作成するメカニカルデザインだけでも20種類以上のワークベンチがあり、CATIAを導入する際は自分の業態や使用したい操作の範囲を踏まえて必要なワークベンチを使うためのライセンスを選択します。
部品を組み立てる(アセンブリ)
部品をいくつか組み合わせる場合には、アセンブリ機能を用います。アセンブリでは、各部品をどの原点を基準にどの向きに取り付けるのかが重要です。部品の位置決めには座標軸同士を「固定」するのが一般的です。
作図
部品や部品を組み立てたアセンブリデータの各々について、必要に応じ図面を作成します。CATIAの場合は3Dの形状を変更すると作図形状も自動で形が変更されるため、設計変更をする際に3D形状も図面も手を加えるという必要はありません。